タバコは、ニコチンの作用による脳や身体への快感(身体的依存)だけでなく、ホッとする、スッキリするといった気持ちの上での依存(心理的依存)が重なっているため、意思の力だけでは、なかなかやめることができません。
当院では、禁煙のための補助薬や生活指導を駆使した禁煙のお手伝いをしております。
喫煙は、本人にとってはCOPD※をはじめとする呼吸器疾患の大きな原因になりますし、また「受動喫煙」により、喫煙者以外の周囲の人の健康にまで、悪い影響が及ぶことが知られています。そして、「受動喫煙」の影響を一番受けやすいのは、同じ家で生活しているご家族でしょう。あなた自身だけでなく、大切なご家族やお子さまの健康のためにも、禁煙をお勧めいたします。
禁煙治療をご希望の方は、当院の禁煙外来にて、ご相談ください。
※COPD(慢性閉塞性肺疾患)
COPDは、タバコの煙などの有害なガスを長い年月にわたって吸い込むことによって、空気の通り道である気道(気管支)が狭くなったり、気道の先端にある肺胞(酸素と二酸化炭素の交換を行う組織)が壊れたりしてしまう疾患です。そのため、酸素を吸って二酸化炭素を排出する「ガス交換」の効率が悪くなり、息切れが起こるのです。
治療にあたっては、まず“禁煙”が重要になります。加えて、咳や息切れを軽くするために、効果が長く持続するタイプの気管支拡張薬を用います。
COPDが進行した場合には、薬物療法だけでなく、呼吸リハビリテーション(運動療法が中心)や在宅酸素療法(HOT※)が必要になってきます。
※当院では在宅酸素療法(HOT)を行っております
在宅酸素療法は、病状は安定しているものの血液中の酸素が不足している方(腕時計型のパルスオキシメータという機器を使って動脈血中の酸素飽和度を簡単に検査することができます)が、ご自宅などのクリニック以外の場所で、不足している酸素を吸入する治療法です。自宅に酸素供給機を設置し、必要時あるいは24時間にわたり、酸素吸入を行います。
在宅酸素療法は、息切れなどの自覚症状を改善し、慢性呼吸不全患者の生命予後の改善などに役立ちます。また家庭での酸素投与によって在宅療養や社会復帰を可能にし、生活の質(QOL)を高めます。酸素吸入により心臓をはじめとする諸臓器を低酸素状態から守り、寿命を延ばす効果も実証されています。
現在、全国で10万人以上の方が、ご自宅で酸素吸入をしています。
禁煙補助薬の入手が困難となっているため、禁煙外来を一時休止しております。
再開できるようになりましたら、ホームページにてお知らせいたします。
何卒ご理解のほど宜しくお願いいたします。